まず詠春拳(エイシュンケン)という武術がどんなものなのかを簡単にではあるが紹介しておこう。
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詠春拳とはどんな武術か?
詠春拳とは、手技を主とする中国広東省を中心に伝わった武術である。
腕を短く、素早く使い(短橋と言われる)狭い歩幅(狭馬と言われる)で細かい打撃を打ち込んでいく。
現代の達人でこの「短橋」を秒間10発以上叩き込む「トミー・カルザース師父」という達人が居る。
トミー・カルザース師父は詠春拳から派生した、ブルース・リーが創設したジークンドー(截拳道)の師範である。
▼トミー・カルザース師父
詠春拳の練習法は空手の型のような練習法「小念頭(ショウネントウ)、尋橋(ジンキョウ)、標指(ビルジー)」と言われる3つがあり、その他には有名な「木人樁」という鍛錬がある。
▼木人樁(モクジントウ)我が家の僕の遊び場に設置されている。

僕は小さな頃からこの「木人樁」が欲しくて憧れていたのだが、その頃には詠春拳という武術の存在を知らなかった。むしろ知ったのは最近である。
僕はブルース・リーの映画自体はあまり見たことがなく、ブルース・リーとジャッキー・チェンどっちが好き?と聞かれたら迷わず「ジャッキー!」と答える方だった。
しかし、昔からブルース・リーが創始した「ジークンドー(截拳道)」にはとても興味があった。
20代のある日、僕はジークンドーの道場の存在を知り、友人と見学に行ったところ、そこで木人樁の練習をしている姿を見て、ジークンドーも木人樁を使うのか!という衝撃を受けた。
調べて知ったのだが、ジークンドーの礎となっていたのは「詠春拳」だったのだ。
詠春拳は「葉問(イップマン)」という達人が中国の仏山から香港に渡り、そこで多くの弟子を取り世界中に広めたのだ。
李小龍(ブルース・リー)は葉問(イップマン)の弟子だった
イップマンが香港で武館を開き、多くの弟子を育てた中の一人にブルース・リーが居た。
イップマンは詠春拳という武術を彼の代で大きく進化させた。近代的な格闘術、人体工学などの理論を多く取り入れ技に昇華させたのだ。
そんな葉問派と呼ばれる詠春拳を直接イップマンから学んだブルース・リーは、後に西洋格闘技など世界中の格闘技を取り入れ、詠春拳とミックスした「ジークンドー(截拳道)」を創始したのである。
故に詠春拳とジークンドーは鍛錬法もそうだが、技にも共通している点が多い。
そしてジークンドーを始めようと思っていた僕は、その礎となっている詠春拳に惹かれていくこととなった。
詠春拳や葉問(イップマン)にちょっとでも興味を持っていただいた方にオススメしたい映画
さてこの詠春拳とイップマンだが、中国、香港ではとても人気の題材として、多数のドラマ化や映画化がされていて、最近でもドニー・イェンがイップマン役を演じる「葉問」が3作出ている。
そして2018年後半、4作目がクランクアップしたと噂が流れ、2019年には4作目が上映されるらしい。
2018年現在の最新作 イップマン -継承- オフィシャルサイト
たくさんあるイップマン作品の中でも、僕のオススメはドニー・イェンのイップマンだ。
ドニー・イェン自身多くのアクションをこなして来た香港アクション俳優だが、武術や格闘技も昔からやっていたらしいので、ドニー・イェン氏が演じるイップマンの詠春拳もとても綺麗だ。
▼2018年現在の最新作「イップマン -継承-」にはマイク・タイソンも出演している

内容としても面白いので、是非とも見てもらいたい。
そして更に胸熱な噂でまだ本当かわからないが、なんと4作目にはジャッキー・チェン氏が出演するとも言われている。
我が家では僕がAmazon Primeで1作目〜3作目までをひたすら見ていたら、僕よりも子供がドハマりしてしまって、毎日のように「イップマン見たい!」と言われるようになってしまった。
詠春拳の練習道具「木人樁」を手に入れた
正直に言おう。こんなものを手に入れて自宅に置くやつは馬鹿以外の何者でもない。
まず、重い。そしてデカい。そして音が大きいので昼しかできない。
昔から木人樁が欲しかったのだが、販売価格は大体10万円〜20万円とかなり高価なものだ。
クソがつくほど邪魔な丸太を10万も20万も出して買う個人は馬鹿以外に居ない。
▼木人樁打法はこんな感じ
▼さすがのジャッキー・チェンも綺麗に打つ
木人樁はどこに売ってるのか
僕がどこで手に入れたのかを話すと、多くの人が、「え!マジで!?」という反応をするのだが、なんと新三郷のCOSTCO(コストコ)で手に入れたのである。
▼こんな感じで売られていた。ちなみに組み立て方が間違ってる状態でディスプレイされていた。
ある日、嫁の従兄弟から「三郷のコストコで木人樁が4万ぐらいで売ってたよー」と連絡があり、翌日ダッシュで買いに行ったのである。
あの夢にまで見た木人樁が4万円あれば手に入る!!と興奮し、電車嫌いの僕だが万券を4枚ほど握りしめて心躍らせてコストコで買ったのだ。
以下は僕がカートに木人樁だけを詰め込みレジに行った時の実話である。
※レジ担当には外国人スタッフが多く会話は英語なので雰囲気での意訳である。
▼ほんとにこんな顔してた
僕はもうコストコには絶対行かないと心に決めた。
FIN.